【敏腕】秘書・水城冴子の肖像【変態】
2020/02/29
こんばんは、おっさんです。
ガラスの仮面には数多くの魅力的な人物が登場します。
中でもおっさんが一番大好きと言っても過言ではない
大都芸能の敏腕秘書・水城冴子さんについて今回は考察してみました。
水城冴子プロフィール
公式によると
千葉県出身、海外留学経験あり、
大学在学中に大都芸能でアルバイト、
速水会長にその才能を認められ大都芸能に入社。
速水会長付きの秘書から速水真澄の秘書に配属される。
とのこと。
このエピソードだけでも多才で能力の高い人材であることが伺えます。
見た目は美人で、大都芸能社内においては速水真澄との中を噂されることも。
速水真澄よりやや年上らしいです。
高い能力と深い忠誠心、そして情熱
水城秘書の業務は多岐に渡ります。
社長秘書業務はもちろん、所属タレントのマネージャー業もこなします。
マヤが大都芸能に所属した際にはほぼ24時間張り付き、
現場付きのマネージャー業務はもちろん、
マヤの私生活におけるサポート役、
そして芸能界において生きるすべを厳しくも暖かく伝授し、
さらにはマヤに降りかかる闇の手から彼女を守るべく
探偵か刑事のような役割までも担います。
美人でとても気が回り、賢く気さくで優しい水城さん。
能力が高いだけでなく大都芸能および速水家に対する忠誠心は深く、
仕事への情熱も溢れており、時には直言諫言を辞さず、
速水真澄に意見することもあります。
いや、意見することがとても多いです。
というか、オーナー企業の社長に向かって
ありえへん態度で食ってかかったり、いじってみたり、
とんだドSな一面も持っています。
- 陰謀により違う台本を渡されセリフがわからないまま舞台に出たマヤを案じるあまり、舞台を中止しようとした速水真澄を舞台袖にて「恥ずかしくないのか」と一喝
- その時の速水真澄の狼狽する様を、酒を飲みながらいじり倒す。
- 紫のバラの人のふりをして勝手に紫のバラを送る。
- わざとマヤを怒らせてオーディションに向かわせた速水真澄の手腕を拍手で褒め称える
- 速水真澄の恋心をズバズバ言い当て狼狽させる
などと普通の会社やったらクビになりかねない伝説を繰り広げます。
なぜ賢くて優しい水城さんなのに
こんな変態的な一面を持っているのでしょうか?
なぜ水城秘書は速水真澄をイジるのか?
なぜ水城秘書はクールな普段とは打って変わって
熱くなったり、意地悪になったりして速水真澄をいじり倒すのか?
その答えをおっさんなりに考えてみました。
速水真澄のストッパーとして
速水真澄がとんでもないことをしないように止めるため。
速水真澄はとんでもない人です。
舞台の興行主なのにマヤを心配するあまり舞台を止めようとしたり、
あるいはマヤのためならとんでもないこともします。
そうした行動をストップするため。
そしてさらに言うと、ストーリーの進行を妨げることを防ぐ、
もしくはストーリーを終わらせることを防ぐため。
ガラスの仮面は大別すると
「マヤと亜弓の紅天女後継者争い」
「マヤと速水真澄の恋」
という二本の大きな柱が話の軸になっています。
それにさらに、マヤと月影先生の師弟関係や、
マヤと大都芸能の因縁、速水親子と紅天女の因縁などが複雑に組み合わさっています。
もし速水真澄が
「紫のバラのひとは俺だ。
マヤを愛している。
紅天女を一緒に復活させよう。」
とマヤに言ってしまったら、二本の柱のうちのひとつは解決、
あとは月影先生がマヤを後継者に選べば
話は簡単に、そして非常につまらなく終わってしまうわけです。
そうした展開を防ぐために
水城さんは速水真澄を叱り、挑発し、からかうことで、
彼の突発的な行動を抑制する役割を持っているのです。
物語の重要な語り部として
もう一つの重要な役割としては、
漫画ではなかなか伝わりにくい部分を解説するという役割があります。
動きのある演劇を紙面でわかりやすく伝え、
マヤたち役者の才能と技量を表現するために
青木麗をはじめ優秀な解説者がその役割をになっています。
水城秘書は速水真澄の本心や大都芸能、芸能界の動きを説明してくれます。
速水真澄という人、仕事ではとても雄弁でキレが良いのですが、
マヤが絡むと途端に口数が減り本心を隠します(隠しきれていない)
「この俺が11も年下の・・・(以下同文)」
あるいは自分とマヤの関係を大して上手くもない例えでまとめるくらいです。
また彼は自らの本心を隠し(隠しきれていない)
自身の利己的な行動と見せかけてマヤをサポートします。
「偽善」ならぬ「偽悪」であえて悪役の汚名を受けてまで。
そうした速水真澄の裏表のある矛盾に満ちた行動の裏にある
マヤへの優しさと愛情をわかりやすく伝えるために
水城さんは彼をいじり倒しているのです。
つまり速水真澄は水城さんによって辱めを受けることにより、
その奥に隠された真の優しさと愛情が読者に伝わっているのです。
まとめ
ちゅうわけで今回は全くの個人的感想と憶測ですが、
水城秘書の肖像でした。
水城さんは変態なのではなく、
速水真澄を生かすためにあえておかしな行動をとり、
速水真澄いじり倒して、読者をサポートしてくれているのです。